ててて見本市2016 終了
「ててて見本市2016」も無事に終わり、松阪へ戻ってきました。
近くで開催されていたギフトショーものぞけたし、今回も色々と考えることがあった時間となりました。
ほかの出展者さん達の商品を見ていると、うまく自分達のカラーを見つけてるなあと感心するものもあれば、ただキレイにまとめようとして結果的につまらないものになってしまっているものとかもあり、デザインの難しさを改めて感じました。
そういう目で自分達の商品を見返して見ると、当然ですが反省点も多々見えてきます。
本当にまだまだだなあと少しへこんだりもしますが、それらを次へと活かしていければと思っています。
そもそも「ててて見本市」というイベントはバイヤーさん相手の見本市なので販売はしません。
なので、当初は、もっと商品や見せ方を絞りきって、それでも「匂い」を嗅ぎつけてくれるバイヤーさんを見つけたいと思っていましたが、やはり、出展料や出張費や人件費などのコストもなかなかのものなので、変な色気を出してしまいます。
で、やっぱりというか、案の定今回も、そこをすんごく後悔。
もっともっと絞りきって、なんなら商品1個とかの展示にしてしまえばよかったかなあと、そういう弱いところが恥ずかしくも感じました。
でも、商売ですからねえ、仕方ないのかも知れませんが、ブランドを育てるってことは、そういうことだからなあ。
ああ、難しいですね、ほんと。
ただ、会場に来られていたバイヤーさん達を見ていると、そういう「匂い」を探しているバイヤーさんはあまりいなかったように思います。
バイヤーさん自体の年齢層が想像以上に若かったというのもありますが、もしも絞りきって勝負に出ていたら、空振り三振の完敗だったかも知れませんね(笑)。
丸川商店の商品は、決して、多くの人に対して大ヒットするような商店ではありません。
でも、少ないかも知れないけど、誰かにとっては、心にささる、ほかにはかえられない商品でありたいし、これからも、そういう商品を作っていきたと思っています。
「メーカーから消費者へ」ではなく、「私からあなたへ」というモノ作り。
ギフトショーに行くといつも感じるのは、そこにあるのは「心を届けるギフト」ではなく、「すぐにゴミになるのがわかりきっている」ものばかりです。
だからこそ、近年はそれを変えようとがんばっている人達がいるわけですが、残念ながらまだまだ大半はそんな感じです。
そういうモノ作りだけは絶対にしたくありません。
そうそう、ホテルと会場を行き来する電車の中に貼ってあった転職サイトの広告に、こんなコピーが書いてありました。
「面接官の質問に答えることよりも、面接官に対してどんな質問ができるか」みたいな。
バイヤーの質問に完璧に答えることも大事なことだけど、バイヤーに対してどんな問いを見せられるかも、モノを作る者として、とても大事なことだなあと、なんとなく思いました。
もちろん収穫もたくさんありました。
中でも一番の収穫は、やはりスタッフの成長です。
丸川商店にきてまだわずか2年の彼女ですが、健気に、献身的に、全力で丸川商店を伝えようとしている彼女を見ていると、本当に頼もしくなったなあと感じます。
バイヤーさん相手に接客しているその後ろ姿をずっと見ていて、この子にとって、もっともっと誇れるブランドであり続けるためにも、僕がもっともっと、正しいデザインを身につけていかなければいけない、もっともっとがんばって、誰かの「心」を届けるモノ、ほかにはかえることができないモノ、そういう、正しいものを正しくみせていけるデザイナーでいなきゃいけないなあと強く強く感じました。
彼女に、丸川商店に来て良かったと、もっともっと思ってもらえるような、そんなデザイン。
誰に何を言われようと、堂々と胸を張っていられるデザイン。
誰かにとって、大切な人へ贈りたいと思ってもらえるような、そんな、丸川商店らしいデザインを。
今後また、新しい出会いが、どこでどんな風に待っていてくれるのかはわかりませんが、その時こそ、空振り三振を覚悟で、あ~、丸川商店らしいなあと思ってもらえるような、そんな出会い方ができたらいいなあと思います。
その時を、楽しみに。
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