線香花火
特殊メイク
呼子
漫画
若き職人たちと。
昨日、伊勢型紙の那須さんと、伊賀組紐の松島くんと共に、伊勢新聞社の取材を受けました。
昔から職人への憧れと尊敬を抱いていた僕にとって、次世代を担っていく若き2人の職人との対談は刺激になりました。
とかくメディアは、「非効率だろうと手作業にこだわる職人魂」とか言って、職人をアーティスト扱いしたがるわけですが、彼ら彼女らはあくまでも職人であって、黙々と、淡々と、職人という生き方を積み重ねているだけ。
非効率とか効率とか以前に、機械には出来ないから、手作業でしか出来ないから、だからただ、そうしているだけの話。
現場をよく知らないまま上辺だけをすくって、いかにもな物語に仕立て上げるのは、職人達に失礼だし、困らせるだけだと思う。
彼らはアーティストでも、ナルシストでもない。
だからこそ価値があり、だからこそ、かっこいいのです。
これからの時代、多くの人が、伝統工芸は消えていく運命だと言うけれど、僕はそうは思わない。
今の時代のニュータイプな若者達は、すぐにゴミになる偽物よりも、ずっと長く使える本物を求めてる。
ただし、若者がひょいと変えるような値段じゃないから手が出せないだけ。
ならば、伝統工芸側の工夫とアイデアで、何とかするしかない。
サブスクやシェアリングの仕組みを採用してみるとか、思い切って「お試し期間」を設けて、試してから買える仕組みにしてみるとか、まだまだ方法はあると思う。
鉛筆の基本的な形は、それが誕生してから今までの間、ほとんど変わっていません。
それは、使い手である人間の手の形が、ほとんど変わっていないから。
反対に、人間の生活スタイルは、時代と共にどんどんと変わってきました。
であれば、そこに関係するプロダクトもまた、変わっていく必要があるのではないかと思う。
変えるべき所は変える。
変えない所は変えない。
もう一度、その原点の意味に立ち返ろう。