田舎という名の贅沢
キーワードは、「Luxury Country」。


都会に暮らす人達へ、「田舎」という名の贅沢を、ちょっとだけおすそわけ。

お楽しみに。
G TRUCKS MARKET



来年度開催予定の「C荘」に続いて、同じく来年度に開催予定のプロジェクトをもうひとつ。

どこの村にも、じいさんと軽トラックはたくさんある。
その数の割合の多さから言えば、これはもう、村の資源と呼んでいい。
そんなことで生まれたのが、「G TRUCKS(ジートラックス)」というプロジェクト。
じいさんの「G(GrandfatherのGでもある)」と、軽トラックの「TRUCK(S)」。

そんでもって第一弾は、「G TRUCKS MARKET」という、いわゆるマルシェを開催予定。
じいさん達の軽トラックの荷台をそのまま販売の台に使います。
軽トラ市みたいなイメージですが、実際はちょっと違います。
それは、デザイン的やコンセプト的やルール的だったりしますが、その辺の詳細はまたにして、とにかく、じいさん自身が育ててる野菜を売るのももちろんいいですが、例えば軽トラックを持っていない出店者には、軽トラックの荷台を販売スペースとして貸し出します。
基本的にその賃料は、軽トラックの持ち主のじいさんのふところに。
飲み代の足しにはなるでしょう。

まあいわゆる、村おこし的なプロジェクトの一環ではありますが、そういうものを抜きにしても、プロジェクトを共同で立てているパートナー達と、なんか単純に楽しみながら企画を練っています。
ちょっとしたデザインをプラスした、荷台を屋台にした軽トラックがずら~っと並ぶ光景もきっと見物。
開催数が増えれば、じいさんのこづかいも増えて、やがては村の景気が良くなったりして(笑)。
経験
なんか色々あって、実現させそうと奮闘はしてみたものの、結局は流れてしまったプロジェクト、ってのが時々ある。

その時は残念というか、悔しいなあというか、そんな風に思うんだけど、あとになって考えてみたら、流れて良かったんだな、と確信できたりすることもある。
今年はなんだか、そういうことが結構あった1年だった。
 
「経験とは、求めていたものが、手に入らなかった時に手に入るもの。」
(Experience is what you get when you didn't get what you wanted.)
 
信じられなかったとしてもきっと、僕もあなたも、「それ」でよかったんだ。
今までなら、「縁がなかっただけ」ではなく、ヘタレの自分がただ単にチャンスをつかめなかっただけ、と思っていただろうけど、でもなんとなく、結果的には自分にとっての正しい道へ導いてくれているような、そんな気もする。
 
誰かにとって価値のあるものが、僕にとっても価値のあるものとは限らない。
もちろん、その逆も。
だからこそ、ちゃんと自分の価値を生きよう。
自分の価値で生きよう。
でなきゃ、ハッピーになんかなれっこない。
C荘



東日本大震災前に企画を立てたものの、震災をうけて止まったままになっていた、クリエイターのための社会見学「C荘(しーそう)~CREATORS APARTMENT~」を来年、開催することにしました。

最初の企画では東京で開催予定だったんですが、そういうわけで三重県での開催となります。
東京時代みたいにクリエイター友達が三重県にいないので、どうやって人を集めようかと思案中ですが、まあ、FBとかもあるし、なんとかなるだろうと思っています。

現在、伊勢型紙などの伝統工芸の現場や、左官屋「蒼築舎」さんの現場や、伊勢神宮の裏ツアーなどを予定しています。
参加資格はクリエイターの方。
基本的にジャンルは問いません。
「自称」でもギリギリ構いませんが、クリエイティブ系のお仕事以外の方は申し訳ないですが参加できません。
企画がまとまってきたら、ここでも告知させていただきますので、宜しくお願い致します。
俺ら東京さ行ぐだ
結局僕は、銀座に山は買えなかったけど、田舎に帰ってきて、いつでも好きなときに山に行けるようになった。
 
それはとても良いことだけど、やっぱり良いことだけがあるわけもない。
今年もリーディング産業展に参加させてもらって、自分達がどのように見られているのかを思い知らされる。
そしてその姿は、僕自身が望んでいるものにはまだまだ遠い。
 
吉幾三さんのごとく東京を目指した僕が、16年間でやっとこさ手にいれたものは結局、ベコ(牛)でも馬車でも山でもなく、現在地を思い知らされる至極アナログなGPS風の何かだったのかも知れない。
 
自分たちが立ちたい場所に、いつか必ず。
そのためにしなければいけないことは、目の前にある段差を確実に正しく乗り越え、目指すべき先を、目ではなく心で見失わないことだ。
 
1日に1度だけくるそのバスに、明日こそは乗り遅れないように。
 

▼俺ら東京さ行ぐだ
https://www.youtube.com/watch?v=UzRVEQDxiOo
大量生産



以前、小学6年生たちと、田舎の良い所はのどかで自然が豊かなとこで、田舎の不満なところは不便だってことについて一緒に考えた。
僕は、こういう矛盾の解決策を考えるのが個人的にすごく好き。
パズルのような、なんとも言えないワクワク感がある。

さて、現在探している僕のパズルのピースは、なぜ、日本車並に壊れないアストンマーチンやマセラティが作れないのか、ということ。
トヨタがお金のことを全く無視して作ったとしたら作れるんだろうか。
または、アップルがデザインをすれば作れるんだろうか。

大量生産する日本の安い車たちには、壊れないという安心感はあっても、そこにクラフトマンシップや職人魂という熱がないと誰かが言ってた。
本当にそうだろうか。
この、壊れない車(正しくは壊れにくい車)は、間違いなく、職人や技術者が必死になって作り上げた、高い技術の結晶のなせる技だと思うのだが、たとえ壊れやすくても、アストンマーチンに感じるクラフトマンシップに心が躍る本当の理由はなんだろうか。

そもそも、外車は本当に壊れやすいんだろうか。
壊れやすい理由が、作られた国の気候や風土が違うから、というのならば、海外の日本車は壊れやすいんだろうか。

カルマンギアに乗りたくても、すぐに壊れるのはやっぱりきつい。
壊れて手のかかるところもかわいいという感覚は理解できるけど、でもやっぱりなるべく壊れないほうがありがたい。
シトロエンの2CVに乗るオーナーは、壊れてもメーカーに文句を言ったりしないという人もいるけど、逆に壊れなかったら文句を言うんだろうか。

1時間も車で走っていると、少なくみても20台くらいはプリウスを見かける現代。
環境に優しい車がうじゃうじゃ増えることは、やっぱり良いことだと誰もが納得するんだろうか。

もっと言えば、大量生産はよくないという風潮のこの時代において、大量生産はまるごと悪なんだろうか。
確かに、ゴミを増やすのは最悪。
数は少なくても長く使えてゴミにならないものが良いに決まっている。
では、ゴミにならない大量生産は?
すべての人の腕時計がパテックフィリップだったら?
すべての人のシャツがオーガニックだったら?
世界中の人が、丸川商店の商品を使ってくれたとしたら?
そういう大量生産が可能だったら問題はないってことなんだろうか。

iPhone6とiPhone6Plusの販売台数が発売から1ヶ月で2000万台を突破したらしい。
これはもう立派な大量生産だと思うんだけど、それはどうなんだろうか。

心理学者のバリーさんは、選択肢の多さが逆に人々の幸福度を下げていると言ってた。
世の中が一斉に大量生産をやめて、作れる数は少ないけど、専門性を持ったメーカーがすごく増えたとすると、僕らの幸福度は下がるんだろうか?
ならば、幸福度が下がらない豊富な選択肢は可能だろうか? 

矛盾は難しい。
でもどこか楽しい。
ねじれたつじつまをほどくこと、それもきっと、クリエイティブなんだろう。
みえリーディング産業展2014





三重県四日市市で開催される、「みえリーディング産業展2014」の県庁デザイン活用ブースの設営が今年も無事に完了。
14日・15日の2日間、会場でデザインの無料相談も受けてますので、よろしければお立ち寄りください。

今日はなんだかやたら冷えますね。
みなさま、どうかご自愛を。
三重県のダメなところ
自分たちでは企画やアートワークができないからデザイナーに依頼する。
デザイナーは色んな角度から考えを巡らせて、本質がどこにあって、どういうものであるべきかを何度も検討して、どんな未来へ連れていってあげるべきかに最大限の注意を払いながら、これまでとは違う形やスタイルや意味合いを提案する。
担当者たちは喜んでくれる。
でも、提案された内容を上層部が理解できない。
理解できないから却下される。
その後、向こうの都合に合わせて内容がどんどん変更される。
デザイナーにとっては、どんどんかっこ悪く、どんどんトンチンカンな内容へと変えられていく屈辱に耐えられなくなる。
だったら最初から頼むなよ!
でも、一度引き受けた以上は途中でサヨナラは出来ない。
担当者が謝ってくる。
君たちは悪くない。

三重県のダメなところ。
悲しくなってくるね、ほんとに。
気づいてしまったからには。
三重県の障がい者雇用率全国最下位の返上を目指した「障がい者交流促進事業」を受注してから、僕もスタッフも色々と動き回っています。
その中で感じるのは、三重県の障がい者のことに関する機関の対応や態度の悪さ、意識の低さ、仕事の質の悪さがあまりにも目につくこと。
なぜ、三重県の障がい者がいまいちハッピーでないのか、なぜ、障がい者の雇用率から見えてくる、一般社会と障がい者の「疎遠」が全然ちじまっていかないのか、少しずつ見えて、わかってきました。

三重県は、おっとりとした優しい人が多くて、無理に競わず、のんびりしている県、かもしれませんが、それと同時に、見て見ぬふりが横行してます。
ぜひとも、各関係機関には、本気でやるってことの本当の意味を、今一度理解してほしいなと強く感じます。
三重県が、障がい者たちの雇用率の向上や生き生きと働ける環境の向上を本気で目指しているってことを、デザインを使って一般の人へ広く伝えていくことも僕の役割なのだとしたら、それこそ本当に本気を出してもらわないと、僕はうそつきになってしまう。
僕に受注させてしまったからには、これまで慣習として見て見ぬふりをかましてきやがったものを、おもいっきりひっかきまわさせていただきます。
12月に三重県知事とのトークショーも行います。
その中でも、そのあたりのこともお話させていただくつもりです。

アップルのスティーブジョブズとジョナサンアイブが、誰も気付かないような製品の細かい部分に徹底的にこだわってきたのは、たとえそれが機能性については何ら関係のないものだったとしても、自分たちがそれに気付いていた以上、解決しなければならなかったから、だそうです。
三重県の障がい者が今よりも少しでもハッピーになれるように、発見したその問題がたとえ、僕に与えられた役割以上のことだとしても、それに気づいてしまったからには解決しなければいけない。

ひとりの三重県人として、ひとりのデザイナーとして。
PPバンドバッグ







松阪市の障がい者施設にお願いしていた、梱包用のビニールのテープ(PPバンドと呼ぶらしい)を編んで作るバッグができあがってきました。
通常は色とりどりな場合のほうが多いんですが、今回はあえて黒一色でオーダー。
できあがってきたバッグは不思議と高級感がありました。
これもバードライクの商品にできそうな予感。
さき織り







デザインで障がい者のハッピーをサポートしようと立ち上げたプロジェクト「バードライク」。
スタッフ達と一緒に作業所まわりを始めています。

例えば、丁寧に織り上げられた色とりどりのさき織り達。
創造力をバッチバチ刺激してくれます。

さあさあさあ、これで何を作ろうかな。
バードライクのオリジナルプロダクト、どうぞお楽しみに!
テリーとドリー
仕事中、「生きてるってなんだろう~生きてるってな~に」と口ずさんでいたら、うちの若いスタッフから、それ何の歌ですか?という呆れた視線。

おう、またもやジェネレーションギャップか・・・。


テリー&ドリー、お互い気張って生きていこうぜ!


▼笑う犬の冒険「テリー&ドリー」
https://www.youtube.com/watch?v=oF-6s_Vnz4o&t=8s