さらば、2022年。



2022年12月30日、快晴の三重。
今年も色んなことがあったけど、2022年も残すところ、あと2日。
今年もまた新たな出会いもあれば別れもあり、楽しいことも、そうじゃないことも色々とあったけど、そういうの全部ひっくるめて、人生は味わい深く、愛おしく、楽しい。
お世話になった皆様、本当にありがとうございました。

今年は念願叶って、小さな小さな学校を作ることが出来た。
小さいけれど、冒険と希望がいっぱい詰まったおもちゃ箱のようなプロジェクト。
ご協力いただいた方々には感謝しかありません。
本当にありがとうございました。
来年もどうぞ、お力添えをよろしくお願いいたします。


三重県に帰ってきて、来年で10年。
当時に比べ、三重県にも素敵な活動をしてるデザイナーやクリエイター達がずいぶんと増えてきたように思う。

この10年間、僕は僕なりに種を蒔いてきたつもりだったけど、どれだけがんばって種を蒔いても、それが育つ良質な土や土壌がないと花は咲かないんだと、それを痛いほど思い知らされてきた10年だった。

だからこそ、来年51歳になる今の僕の役目は、三重県の若い世代のデザイナーやクリエイター達がもっと存分に活躍できる環境や、彼ら彼女らが蒔く種がちゃんと育つ良質な土壌づくり、土づくり、そういう裏方的なデザインの活動なのだと思う。

デザインの重要性やクリエイティブの必要性、デザイナーの存在価値などなど、それを三重県の人にもっと知ってもらうこと、上手に活用してもらうこと、そういう土壌や土づくりが必要だし、僕自身、三重に帰ってきたときにそれがなくてすごく苦労したからこそ、僕や僕の仲間達がその役割を担える存在になれればいいなと思う。


2022年も、本当にお疲れ様でした。
どちらさまもよいお年をー!
It's A Wonderful Life


もう何回目かわからないけど、今宵もまた、大切な人たちを思い浮かべながら観ます。

みなさんも、ハッピーなクリスマスを。
手作りの学校
おも校(地立おもしろい学校)が開校して1か月以上が経過。
一条校でもオルタナティブでもない、「デザイン教育実践校」という新たな試みの真意をすぐに理解してもらえるわけではないけど、それでも少しずつ、僕らの挑戦と冒険を共に楽しんでくれる人達の輪が生まれてきたように思う。

おも校は今はまだ、まずは打席に立って、バットにボールを当てられるようになろうとしている段階。
でも、よちよち歩きだからこその面白さもたくさんある。

子ども達を見ていると、昨日までできなかったことが今日できるようになったことの喜びを、改めて思い出す。
大人になるにつれ、50も過ぎると、昨日までできていたことが今日はできなくなってしまったことが少しずつ増えていく。

その点、おも校のように、すでに完成された大きなプロジェクトではない分、毎日ひとつずつモノやコトが増えていき、まるで彼女と同棲したての、最初はテーブルもなく段ボールとかをテーブルにして、それがやがてテーブルや食器や家電やカーテンが揃っていって、そのひとつひとつにいちいち二人で喜んで、はしゃいで、ちょっとずつ「暮らし」が積み重なっていくみたいな、あのなんともいえない、ものすごくささやかだけど、ものすごくあったかい小さな幸せの「ぬくもり」に似ているような気がして、なんだかいいなーこういうの、って思う。


今月はいよいよ、食堂のテーブルがキャンプ用の仮のテーブルから、寄付していただいたちゃんとしたダイニングテーブルに変わる。
カーテン作りもそろそろ始まるみたいだし、学科クラスの教室もいよいよ作り始められる。
21日は子ども達主催の、手作りのささやかなクリスマスパーティー!
来月以降は、図書室の本棚や職員室のテーブルも完成するだろう。

ゴミ箱もまだ段ボールで代用してる箇所もあるし、ポストだってまだ穴があいたまま。
ほかにもまだまだ手付かずの箇所がいっぱいあるけど、それらがひとつずつ完成していくたびに、みんなで喜んで、はしゃいで、そんなみんなの笑顔がそこにある限り、おも校はきっと、前へ前へと進んでいける。

手作りの学校。
もう一度、忘れかけていたあの「ぬくもり」に触れられる、大人にとってのおも校は、そういう場所でもあります。