価値があるなら、未来はある。



昔から、それこそ子どもの頃から、家に余ってる材料で時々何か作る。
今時、安くてもっとかっこいいものがいくらでも売ってるけど、できる限り自分の手で作りたい。
プロじゃないから上手ではないけど、「自分の手で作ること」は大切にしたいと思う。

僕にとっては、パソコンでデザインするのも、DTMで音楽を作るのも、大工道具で何かを作るのも、全て同じ感覚。
料理は一切できないけど、20年以上髪の毛も自分で切ってるし、ガス以外の工事は全て自分で行える。

だからこそ、職人をリスペクトする。
彼ら彼女らが生み出す匠の技と至高の品々に大いなる憧れを抱きながら、下手くそな自前の家具を、でも心から楽しんで作る。
伝統工芸に心が惹かれるのは、下手くそな自分だからこそ実感するモノづくりの素晴らしさと大変さが伝わるから。

匠の技を途絶えさせてはいけない。
伝統工芸でインターネットはできないし、伝統工芸で4Kの動画は撮れない。
でも、だからこその価値がそこにあるはずだし、それを感じられるうちは、自分は大丈夫だと信じることができる。

日々、妄想はどんどん広がる。
三重県の伝統工芸と職人の技が生み出す品々だけを売るショップを開きたい。
でも決して、いかにも伝統工芸です的な空間ではなく、一方的な情報や歴史の押し売りショップでもない。
職人の匠な技を、おもちゃや雑貨に変えただけのお店でもない。
伝統工芸の雰囲気だけを売るお店でもない。
時代錯誤なコンセプトショップでもないし、レトロを売りたいわけでもない。

伝統工芸にそこまで興味がない人も、時々行きたくなるお店。
職人たちと共に生み出す、時代の感覚を宿した新しい魅力的なプロダクト達。
環境に配慮した取り組み。
そこに行くことが、そこにいることが、そこで商品を買うことが、そこの商品を持っていることが、ほんの少し誇らしげで、ほんのちょっと心地よくなるお店。

伝統工芸界のMITメディアラボ的な役割も担いたい。
最新技術がふんだんに使われているお店。
売り方や買い方も、新しい仕組みがあるお店。
アーティストとのコラボ等を企画したり、新たな製品の制作を依頼して、それぞれの伝統工芸をアップデートしていきたい。
そこで働くスタッフは、商品の販売員であると同時に、伝統工芸を未来へと繋げていくための研究員であり、自らが革新を起こすクリエイター。
そのための教育や指導を積極的に行っていく場所。

大切な人を連れていきたくなるお店。
大事な人へのとびっきりの贈り物が見つかるお店。
お子さんも入れるお店。
知識と知性が身につくお店。
いつも新しい発見があるお店。
人の温もりや暖かさを感じられるお店。
視野が広くなるお店。
ゴミが出ないお店。
町の自慢になるお店。
値引きやセールをしないお店。
色々な体験ができるお店。
背筋をちょっと伸ばしたくなるお店。
いつも清潔なお店。

大好きな人と、一緒に行きたいお店。
大好きな人が、よく行くお店。
そんな、三重県の伝統工芸だけを集めたショップを作りたい。

31年前の旧車に乗りながら、最新のガジェットも大好き。
MacもiPhoneも使うし、WindowsもAndroidも使う。
白黒映画も大好きだし、最新のSF映画も見逃さない。
そんな僕だからこそ作れる、伝統工芸のショップがきっとある。

でも多くの人が、そんなお店は作れっこないと言う。
作れても続けていけないだろうと言う。
そんな事業に誰も手を貸さないし、一番手を出してはいけないジャンルだ、と教えてくれた人もいる。

ほんとにそうなのかな。

下手くそな僕の家具も、愛着を身にまとい、今日も僕の役に立ってくれている。
その健気な姿を一度でも愛してしまったら、それは一生の宝物になる。
この気持ちには、きっと価値がある。
価値があるなら、未来は必ずあるはずだ。

いや、未来こそ、自分たちの手で作るもの。
モノづくりは、ミライづくりなのだ。
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