母の口癖
20代の時に東京へ出た。
地元を出るその日、駅まで見送りに来てくれた母はずっと泣いていた。
離れてほしくないと、最後の最後まで言い続けてた。
帰省するたびに、母はとても喜んでくれた。

毎回、僕が好きなものを食べきれないほど用意してくれた。
東京へ戻るときはまた、決まっていつも泣いていた。
母の口癖は、「もうこっちへ帰ってきたら?」。
東京にいた16年の間、ずっと言い続けてた。

昨年、三重に戻ると告げたとき、母はとても喜んでくれた。
ずいぶんと長く、待たせてしまったな。
これからはもう、見送りで母を泣かせることも、遠く離れて暮らすこともない。

母に親孝行ができるとしたら、授けてくれたこの人生を楽しむこと。
生まれてきて本当に良かったと、心から思えるくらいに。
産んでくれて、本当にありがとうって、言えるくらいに。

僕は今、人生を最高に楽しんでいる。
大好きな母がくれた、この人生を。

長生きしてね、おかん。
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